『心と体を整える食事法!メンタル改善に効果的な栄養素』

鉄が不足すると、こころも体も不調に⁉

鉄分不足でイメージされる症状といえば「貧血」が多いかもしれません。
しかし、鉄は脳の働きや体内の多くの機能を支える栄養素でもあり、
不足すると肌荒れや口内炎、あざができやすくなる、めまいや疲れで動けなくなるなど、
さまざまな不調が現れます。
さらに意外と知られていませんが、鉄不足によって「うつ」状態のように気分が落ち込む原因になることもあるのです。

病院で「貧血ではありません」と言われたものの、疲れが取れずに体調不良を訴えると、
「もしかしたらうつ病かも…」と診断されることも少なくありません。
こうしたケースでは、実は鉄分不足が原因になっている場合も考えられるため、鉄の役割について知っておくことが大切です。


鉄不足が「うつ」と関係する理由

「貧血」とは、血液中の酸素量が低下し、
体全体の細胞が酸欠状態に陥りエネルギー不足になってしまう状態を指します。
なかでも「鉄欠乏性貧血」は、鉄分が不足していることで貧血が起こるものです。
しかし、「貧血ではない=鉄不足ではない」というわけではありません。

鉄は、ヘモグロビンというたんぱく質を作るのに必要な成分です。
ヘモグロビンは血液中で酸素を運ぶ役割を持ち、鉄が不足すると酸素を十分に運べなくなるため、
結果として酸欠状態が引き起こされます。
このような状態が続くと、酸素が不足している脳の働きが低下し、気分の落ち込みややる気の低下を感じることがあるのです。

特に「貧血ではないのに体がだるい」「検査で異常なしと言われたのに気分がすぐれない」という方は、
血液中の鉄分が正常でも「貯蔵鉄」が不足しているケースもあります。
貯蔵鉄は、鉄を蓄える役割を持つ「フェリチン」というたんぱく質に含まれており、
鉄が不足すると、まずこの貯蔵鉄から減少していきます。
そのため、検査でヘモグロビン値が正常であっても、貯蔵鉄が少ないと体に不調が現れることがあります。


自分でできる!鉄不足のセルフチェック方法

まずは自分でできる簡単な鉄不足チェックを試してみましょう。
鏡の前で「あっかんべー」をして、まぶたの裏側を見てみてください。
この部分が白っぽく見える場合は、鉄欠乏のサインかもしれません。
特に女性は月経の影響もあり、鉄不足を起こしやすいため、定期的なチェックがおすすめです。

貯蔵鉄である「フェリチン」は、体内での鉄の貯蔵庫の役割を果たしていますが、
フェリチンは一般的な健康診断や人間ドックでは測定されないことも多いです。
検査結果に異常がなくても、鉄不足が原因で不調が出ることがあるため、
フェリチン値のチェックを希望する場合は、医師に相談してみると良いでしょう。


フェリチンと血液中の鉄の関係

フェリチンと血液中の鉄の関係をわかりやすくたとえると、
フェリチンは「貯水タンク」、血液中の鉄は「蛇口から出る水」と言えます。
貯水タンク(フェリチン)が減っても、蛇口(血液中の鉄)からの水はしばらく出続けるため、
検査値としては「異常なし」と表示されることもあるのです。
しかし、貯水タンクが枯渇すると、いずれ体が酸素不足を感じ、不調が現れることになります。

フェリチン値の目安としては100ng/mL以上が理想的とされ、40以下になると鉄の補充が必要です。
女性の1日の鉄の摂取推奨量は12mgですが、月経のある方は1日に失われる鉄が男性より多いため、意識して補うことが重要です。


食事だけでの鉄分補給は難しい⁉ 鉄分補給の方法

鉄分を食事からしっかり補うことが理想ですが、12mgの鉄を食事で摂るのは意外と難しいものです。
たとえば、ほうれん草なら11束、カシューナッツなら500g、マグロなら1.5kgもの量を食べなければなりません。
こうした大量摂取は日常生活では難しいため、手軽に鉄分を摂取できる食品が役立ちます。

私が患者さんにおすすめしているのは、「サジージュース」です。
サジージュースには鉄の吸収を助けるビタミンCが含まれており、
鉄特有の味を感じにくく、毎日続けやすいのが特徴です。
また、貯蔵鉄であるフェリチンが不足している場合、サジージュースを取り入れることで3か月ほどで体調の改善を実感できる方も多いです。


鉄分補給をしても気分が落ち込みやすいときは…

鉄分補給を心がけても、気分が晴れずに体調不良が続く場合は、体のバランスを整える施術も効果的です。
当院では、体の内側から整え、不調の根本を改善するお手伝いをしています。
毎日を心地よく過ごすためにも、鉄分のケアとともに体の調子を整えたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

投稿者プロフィール

坂野拓也
坂野拓也平岸カイロプラクティック院長
当整体院の代表を務める坂野です。私はこの整体院を通じて、地域社会の健康と幸福に貢献することを目指しています。私自身、長年にわたる施術経験と、カイロプラクティックと東洋医学の統合的アプローチに基づき、多くの患者さんの痛みや不調を改善してきました。
札幌市生まれ札幌育ち
・2008年4月日本カイロプラクティックドクター専門学院 札幌校卒業
・元カイロ学院の直営店 藻岩店 院長
・元カイロプラクティック専門学院 講師
・ディファーシファイドテクニック課程 修了
・アクチベーターテクニック課程 修了
・2016年4月豊平区に 平岸カイロプラクティック 開院
・2017年12月PAAC SOT ベーシック課程 修了。