膝の痛み

膝の痛み

膝が痛いと言っても原因や痛む部位は様々です。普段の膝(下肢)の使い方や日常の負担のかけ方等、膝痛を改善する為には先ず痛みの原因を突き止め、症状のでにくい足の使い方をご指導させていただきます。


部位ごとの痛みの種類とは

痛みはおおまかに外側・内側・膝蓋骨(ひざの皿)の上と下に出現しやすく、症状の原因と内容をご紹介します。

1、内側の痛み

➀鷲足炎

内側の痛みに悩まされている方は特に多いと思います。

鷲足炎の「鷲足」とは、太ももの内側にある「縫工筋」「薄筋」「半腱様筋」という3つ筋肉が脛の骨まで繋がっている事を指し、この部分に炎症が起きる状態を鵞足炎といいます。サッカーやバスケ、フットワーク系のスポーツなどの運動痛が主です。

膝痛の施術で、最も対応している症状の一つになります。

〈鵞足炎で起こる症状〉

  • 膝の曲げ伸ばしで内側が痛む
  • 運動時に痛む
  • 炎症が強いと押して痛い

②変形性膝関節症

膝関節の外傷など明らかな原因があるものと、無いものとに分かれます。40代以降の年齢層に好発。痛みの原因として膝軟骨の摩擦・骨棘形成(骨が尖る)などを加え、加齢による膝周囲の筋力低下や体重増加により膝関節に負荷をかけ続けることで痛みが生じやすいです。

日本人はおおよそ内側の膝変形性が多いと言われています

〈変形性膝関節症で起こる症状〉

  • 安静時はなく、運動時痛が主
  • 動き始めと、長時間の歩行で痛む
  • 正座やしゃがみ込みがしにくい

③内側半月板損傷

半月板とは膝の中にある衝撃を吸収するクッションの役割を担っており、内側・外側にそれぞれ存在します。体重が負荷した状態で膝を曲げたまま異常な回旋力が加わると、半月板の一部が関節間に挟まり損傷を受けます。また、加齢による変形や断裂も考えられます。

〈内側半月板損傷で起こる症状〉

  • しゃがむ動作などの運動時痛
  • ひっかかりやクリック音が起こりやすい
  • 回旋運動や正座姿勢が困難

2、外側の痛み

➀腸脛靭帯炎(ランナーズ・ニー)

ランニングによって生じる膝関節痛の総称です。腸脛靭帯とは太ももから膝の外側にある長い靭帯で、膝を曲げ伸ばしする時に膝の外側にある骨の出っ張りの上を、この腸脛靭帯が骨にこすれ摩擦によって、部分的な炎症を起こしてしまった状態が腸脛靭帯炎です。

<腸脛靭帯炎で起こる症状>

  • 長距離走ると痛む
  • 外側にひっかかりを感じる
  • 圧痛がある

②外側半月板損傷

半月板とは膝の中にある衝撃を吸収するクッションの役割を担っており、内側・外側にそれぞれ存在します。内側半月板同様、体重が負荷した状態で膝を曲げたまま異常な回旋力が加わると、半月板の一部が関節間に挟まり損傷を受けます。加齢による変形や断裂も考えられます。内側半月板損傷と比較すると外側半月板損傷は稀です。

<外側半月板損傷で起こる症状>

  • しゃがむ動作などの運動時痛
  • ひっかかりやクリック音が起こりやすい
  • 回旋運動や正座姿勢が困難

3、上下が痛い

➀大腿四頭筋炎&②膝蓋靭帯炎

主にオーバユース(使い過ぎ)が原因と考えられます。ランニングやジャンプ動作の繰り返し、下肢のウェイトトレーニングなどで発症しやすく、弱い痛みを我慢しつづけて負荷が蓄積されることによって悪化するケースをよく見ます。同じ原因で膝蓋靭帯炎 又は膝蓋靭帯炎を発症。

〈大腿四頭筋炎&膝蓋靭帯炎で起こる症状〉

  • 膝下から膝上の痛み
  • 腫れ、熱を持つことも
  • 運動中と運動後に痛む

4、大部分の痛みの原因

結論を言うと、膝痛の原因のほとんどは膝関節の歪みになります。

膝は、大腿骨と脛骨からなる脛骨大腿関節と、大腿骨と膝蓋骨からなる膝蓋大腿関節の2つの関節から構成されています。この関節は荷重関節とも言われており、自重を支える負荷の大きい関節なのですが、膝関節自体の適合性があまり良くなく、半月板・靭帯・筋肉への依存度が高いです。そのため筋肉などの疲労蓄積により関節への影響がでやすく、機能不全が起こるわけです。

5、当院での施術

仕事や普段の膝・下肢の使い方や痛む場所の確認後、検査を行い原因を探っていき、関節可動域の改善と歪みを整えることで自然治癒力を最大限高め、早期の回復に繋がります。

※股関節・膝関節・足関節は一箇所辛い部位がでると、代償動作によって反対側の足や腰に症状が出やすく、あまり放置しておくことはおすすめしません。